「戦術」とは、
「サバイバルゲーム戦術」で検索してみると、サバイバルゲームの流れから来る行動の規範となる様な大まかな動きを解説したものや、詳しく位置関係を指定した〝連携方〟を解説したもの、撃ち方・ 隠れ方・ストーキング方法なを解説したものなどなど 多種多様な「サバゲ戦術指南書(?)」を見ることができます。
この多種多様な「サバゲ戦術」の中から使えるものや、参考に出来るもを見つける前に、まず「戦術」とは何なのかを整理する必要があるでしょう。
←クレメンス・ウィルヘム・ヤコブ・メッケル(Klemens Wilhelm Jacob Meckel) : 明治18年それまで内乱鎮定ようの軍隊であった日本陸軍をヨーロッパ並み(?)の外征用の軍隊に変えるべく 日本陸軍が招聘し帝國陸軍の基礎を作ったドイツ軍人。彼の考え方が後の帝國陸軍崩壊まで続くことになる。(本文とは関係ないです
)
帝國海軍では「戦術」を
「敵と接触して我兵力を運用する兵術」
と定義しています。
分かりやすく言うと、兵隊の動かし方(動き方)です。敵に対してより有効に戦う為に兵力を運ぶ方法が「戦術」です。
「撃ち方」・「隠れ方」・「索敵のポイント」 のような事項は、 個人の技 ・ 技術的な事になるので、「戦術」とは別に「戦技」 (戦闘に使う技術)として分けて考る方が整理しやすいでしょう。
*後にそのネタで書いていきます。
雑誌やネットで見ることが出来る「サバゲ戦術」 の数々は、そのすべてが使えるかと言うと 参考になる物もあれば、読み手側からすると違和感を感じる物も有ります。 確かに机上の空論的な物も有りますが、それはその「戦術」の提案者のイメージする状況と 読み手側がイメージする状況(戦っている条件)が異なり、その方法が上手く当てはまらないいことが まず第一にあります。
個々のゲームごとに、 フィールドの状態やゲーム規模、友軍(参加者)のスキルなど条件は様々です。またゲームの流れでも、戦いの状況は刻一刻と変化してゆき、なかなか思った様なシチュエーション(チャンス)に出会う事はありません。
サバイバルゲームで通用する「戦術」と言うのは、具体的な方法より臨機応変に対応し「有利な条件」へ持っていく考え方が大切です。
その「有利な条件」の基準となるものに、「戦いに勝つための9の原則」といふのがあります。
これは、第一次世界大戦時の英国軍 J・F・C・フラー 少将が最初にまとめた原則で、現在でもほとんどの軍隊(国)が、この原則を採用しています。
→ ジョン・フレデリック・チャールズ・フラー(John Frederick Charles Fuller) : フラー少将は、「戦いに勝つ為の9の原則」をまとめた以外に、第一次大戦で登場しその有効性が確認された「戦車」についても、戦車が歩兵の前進を助けるだけでなく、戦車隊そのものが戦闘の主導権を握るという、戦車に戦略的な役割を負わせる事を着想した。
しかし第一次大戦は1918年に終わり、これと同じ発想で新しい戦車戦略を実現したのは、第二次大戦のドイツ電撃作戦であった。
「戦いに勝つための9の原則」
*松村 励 「戦術と指揮」(PHP文庫) より 大まかに引用
1、【目標の原則】
戦いでは、目標を見失わせる様な出来事がいつも発生する。「今しようとしている事の目標は何か?」をつねに見つめる事が、戦術で最も大事なことだ。
2、【統一の原則】
戦いにおいては、一人の指揮官に指揮を任せなければならない。知恵半分の二人が協力してひとつの仕事をすれば、一人分の知恵が出ると思うのは間違いである。
戦いでは、「三人寄れば文殊の知恵」は役に立たない。
3、【主導の原則】
主導とは、先動(先に動くこと)・先制(先に制すること)によってのみえられる。主導を持てば戦力を節約する事も可能だ。
攻勢は、作戦において、最高の結果を期待できる最良のものだ。主導権をにぎる為に、必要不可欠だといえる。
4、【集中の原則】
戦いにおいては、自分よりも敵が全体の戦力で優勢である場合がある。そんな時もあきらめてはいけない。敵の弱点(の部分・場所)に対して、自分の戦力が、敵よりも勝るように戦力を集中して打撃せよ。そしてその部分での戦闘力の優位を、最後まで維持するように、戦力の集中を継続させればよい。
5、【奇襲の原則】
大部分の敵は愚かではない。攻撃に先立ち、敵は、こちらの集中計画を察知しようとするので、ねらった場所と時機に敵より優位でいることは、非常にむずかしい。奇襲の要素がなければ、重要な場面での勝利はない。いいかえれば、すべての作戦計画には、奇襲の要素が必要である。
奇襲成功の条件は、予期されないことと、対応のヒマをあたえないことである。しかし奇襲の成功は判断というよりも、大部分は幸運に依存する。
奇襲が可能なチャンスを的確にとらえ、敵が態勢を立て直す前に、絶えず、新しい奇襲を行っていくと良い。その方法は、秘匿と速度である。
6、【機動の原則】
機動とは、速度と策略によって敵を窮地に落としいれ、敵指揮官の精神バランスを破壊することなのだ。
機動速度は、〝部隊の機動速度〟と〝精神の機動速度〟によって成り立つ。つまり「頭の回転を早くせよ」ということだ。
戦闘における失敗の原因は、ほとんどすべての場合、ひとことで言える。それは「遅すぎた」である。
7、【経済の原則】
戦闘の間戦力を遊ばせておく余裕は、どこのもない。戦闘時に何もしないでいる部隊は、制圧されているのと同じである。
予備は、遊兵ではない。コップに水を満たし、最後の一滴をたらすと、水は一挙に流れ出す。この一滴の仕事が、予備の役割である。適切な予備を準備する事は、戦力のすぐれた経済的運用である。
8、【簡明の原則】
戦いの術は、美しく簡明である。なかでも簡明であることが、最も良い。
簡明であるためには、
●目的・目標が明快であること。
●作戦方針のコンセプトが奇抜・大胆・明快・新鮮であること。
これだけでよい。簡明の原則は、内容も簡明である。
9、【警戒の原則】
油断大敵ということだ。奇襲された将兵は万死に値する。
本来、眠っている敵を攻撃する事を自慢する軍人はいない。自慢するのは恥じである。恥じるべきは、眠っている時に打撃された相手である。それが戦いなのだ。
たとえどんな有利な状況であろうとも、警戒をおこたるものは、必ず足元をすくわれる。
時間・面積 共に限定的な範囲の戦いになるサバイバルゲームにおいて、戦略的な視点から書かれている、これらの原則は、直接参考に出来ないものも有りますが、一ゲームのなかで、フラッグチームの動き方、そのなかでの自分の動き方を考える判断基準としては押さえておく必要が有ると思います。 また蘊蓄好きのミリタリーマニアにとっても押さえておく必要が有るでしょう。
つづく